営業パーソンの皆さんは、日々営業成績を伸ばすことに四苦八苦していることと思います。
どうやったら自社製品を選んでもらえるか。
そのためにどうしたらお客様の心を動かせるか。
それさえわかれば一気に売り上げが上がり、成績もグンと伸びることでしょう。
合意形成のノウハウが必要になるのは営業パーソンだけではありません。
お客様を「会議に出席しているメンバー」や「上司」に置き換えればどのような職種でも「自分の提案を選んでもらう」「この方法で行けそうだと認めてもらう」のはとても大切です。
実は相手の心を動かして合意形成するにはコツがあるのです。
そのコツさえつかめば、今までよりきっと仕事がスムーズに進むはず!今回から3回にわたって、「合意形成の3つのトリセツ」をご紹介していきます。
データや数字、機能だけでは合意形成できない
例えばあなたが某メーカーの吸引力が特徴のコードレス掃除機を売りたかったとします。まずはスペックをそのまま書き連ねてみましょう。
「デジタルモーター搭載で今までの製品より吸引力が25%アップ」
「安定したパワー供給により、最長60分の稼働が可能」
「同心円状に配置した14個のサイクロンが79000Gの遠心力を生み出してゴミやほこりを空気から分離」
とにかくなんだか響きだけはすごそうな説明です。
ですが、これでは一般の消費者にはちっとも伝わりません。
購入したらどうなるか?「今よりも〇〇になります」のイメージを伝える
次は、「この商品を購入することによってお客様の生活がどう変わるのか」をより具体的にイメージできるように書いてみましょう。
「吸引力がアップしたので、カーペットやソファに絡みついたペットの毛が今よりもらくらく吸い込めます」
「最長で60分稼働可能なので、2階建ての一軒家すべてのお部屋に掃除機をかけた後、今までは無理だった車の中まできれいにできる余裕の時間です」
「吸い込んだゴミやホコリを空気と分離するので今よりも排気がクリーンになり空気清浄機が必要ありません」
先程の謳い文句との違いは一目瞭然です。
このように購入した後の便利さ、快適さが頭の中に映像のようにイメージ出来ることで、消費者の購買意欲をダイレクトに刺激できるのです。
もちろん相手のニーズに合わせた宣伝をするためには、どの相手にも同じトークをしていては通用しません。
相手のライフスタイルに合わせて「このお客様の場合はこの機能が特にこの場面で嬉しいはず」と寄り添ったイメージ展開が肝要なのです。
これは社内の会議でも同様です。
膨大な資料を見せて「このプランが良い」と説得するより、「具体的にこのプランにより、こんなメリットが会社にある」とビジュアル化したわかりやすい提案シートがあった方がぐっと伝わりやすくなります。
1つ目のポイントは「自分が行う提案によって相手が具体的にどんなメリットを享受できるか」です。上手く行為形成が出来なかった事柄を思い出し「相手の見地に立った伝え方」が出来ていたか振り返ってみてはいかがでしょうか?
次回は「比較の重要性」についてお伝えします。