皆さんは普段メモを取る生活を送っていますか?
メモは人の記憶の補助装置。メモさえ取ったら「忘れても安心」と考える人も多いでしょう。逆に記憶に定着させたいからと、メモした内容を繰り返し書く人もいます。
今回紹介するのは、マイクロソフトの創始者ビル・ゲイツも行っていたというメモ術。成功者のメモ術とはどのようなものなのでしょう?
「メモは絶対に自分で取る」ビル・ゲイツ
重要な会議に記録はつきもの。”事務作業の一つ”とも思われがちな会議の記録ですが、ビル・ゲイツは部下にまかせず、必ず自らペンをとってメモを作成するそうです。少し違うのはそのメモ術。会話の内容を単純にメモするのではなく、その時々に生じた「疑問点」や「課題」も一緒に書いておきます。
また、書いたら忘れるのではなく毎週メモを見返し、その内容を反芻して自身の記憶を強めていくとのことです。ビル・ゲイツのメモ取りは「コーネル式」というコーネル大学教授の生み出したメモ術をベースにしたものと言われています。この「コーネル式」は1940年代に産み出され、今でもメモ術の王道として多くの成功者たちが実践しています。
コーネル式のメモでは、まずノートを3つのブロックに分けます。
①右側に会話の内容、②左側には疑問点や課題を書き、③下部にはひと目で内容が理解できる概略を記入しておきます。
▼コーネル式メモのイメージ
疑問点を書くことで自分ごと化する
「コーネル式」が優れたメモ術として評価されている理由としてあげられるのが、「自分ごと化」。
どのような効果があるのでしょうか?
物事をただ記録するのは簡単ですが、それだけではあまり記憶に残りづらいものです。コーネル式の特徴である「疑問・課題」を明確にして書きとめることは、自分自身が感じたことを記録するということです。他人ごとだった物事を自分にひきよせ、自らの疑問や課題としてとらえれば格段に強いイメージになり、記憶に残りやすくなると考えられています。
要約により見返しやすく、記憶に残るようにする
そして、ページの下部にぜひ書いておきたいのが「テーマの概要」。話のポイントを整理・要約して何の話かすぐにわかるようにしておくのです。
要約するためには、ページの中で何が重要なのかを考えることになるので、記憶に残りやすくなります。
何度も見返すことで記憶の定着と新しい発想を促す
ビル・ゲイツには、毎週メモを確認するという習慣があるそうです。記憶は一定の間隔を空けて上書きすると、さらにしっかりと刻み込まれます。また、インターバルをおくことで疑問や課題の解決の糸口や新しいアイデアが浮かぶのかもしれません。メモがあるからこそ、時間をおいても思考の続きができる、と言えそうです。
「覚え書きのメモ」から「記憶・発想のアイテム」へ
いかがでしたか?IT王として大成功したビル・ゲイツですが、それを支えたものの一つが「手書きのメモ」かもしれないとは驚きですね。
記録のための「覚え書き」が必要なこともありますが、「メモして忘れる」ことがクセになってしまうのは考え物。
「自分の考え」を含めて記録するコーネル式メモ術を活用すると、考えること、イメージすることで記憶の定着や新しい発想を促すことにも繋げられそうですね。
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