ビーカーの目盛りに合わせて水を注ぐ、飛んできたボールをキャッチする。身体のバランスを取る。これらは出来て当たり前のことです。 しかし、本来人間の身体とは物事に反応して動くまでに0.1秒はかかってしまう「のろま」なモノ。ヒトの精密な動作を可能にしているのは実は単なる反射ではなく、「未来予測」だとご存知でしたか?
記憶の内部モデル
ここでいう未来予測は数年後の将来といった遠いことではなく、水がどれだけ注がれるか、ボールの軌道はどう描かれるか、重心がどう移動するかといったごく僅か先の事を予見する能力を指しています。 こういった予想が考える間でもなく瞬時に判断できるのは、これまで何度も同じ経験をすることでそれが知識として蓄えられるからです。その結果、自分の運動の結果が事前に分かるようになり「先回り」した行動が可能となります。 こういった、「自分や環境がどう動くか」という記憶は内部モデルと呼ばれています。
内部モデルを支えるのはイメージ力
内部モデルの原理から言えることは、人は目に見えたものではなく、常に少し先を想起しながら行動を起こすという事実です。 事故が発生する理由も、「想像したイメージと実際の動きが異なった」から起きるモノが大半です。 運動や日々の生活でのアクシデントを減らすのに大切なのは、もちろん定型的な心がけも有効ですが、根本を改善するならまずはこの脳の「イメージ力」を鍛えることが先決だと言えます。
結果と行動を結びつける
危険な行為を危険だと認知していれば、誰も最初からそんなリスクを犯したりはしません。 イメージ力を養い、衰えさせないためには、行動をする前に行ったらどうなるのか一歩立ち止まって考える習慣を身に付けるのが一番です。 またイメージ力がもたらすのは身の安全だけではなく、映画や音楽、小説を楽しむための感性や、コミュニケーションに欠かせない共感力もセットで内包されています。 一歩立ち止まって考える。 常に意識できたら理想ですが、人間そうはうまくいかないものです。
イメージ力を活用すると、このようなこともできてしまいます!
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