今回は、営業力をアップさせるための、営業トークについてのお話です。
本コラムは、営業職への指導を行う方・教育を提供する方にお読みいただきたい「”顧客理解”をどう指導するか」のポイントをまとめたコラムです。

自社セールスの成績が思うように上がらないのは、
「営業トークが下手だから」
「お客様と相性が合わないから」
「なかなか話を聞いてもらえないから」
と思っていませんか？

もし、そう感じていたら、そもそもスタートの考え方が違っています。

あなたの会社の商品の良さを“うまく伝える”以上に重要なことがあります。
それは、お客様を深く知ること。
そのために重要になるのが「質問力」なのです。
質問することによって、お客様が望んでいることと、こちらがお勧めしたいことの中から、お互いが合意できそうなポイントを見つけていくのです。

営業職に対して教育・指導を行う際、以下のポイントを押さえてみてください。

事前準備と仮設立案

お客様のところへ伺う前に、どのくらい、どのような事前リサーチを行っていますか？
「この質問をしたら、どのような答えが返ってくるのか」を想定できていますか？。
必要なのは事前リサーチの内容から仮説を立てることで、それが「先入観」になってしまってはいけません。「きっとイケるだろう」や「絶対無理」と先入観を持つと、営業は失敗します。

お客様が答えやすい質問の仕方が出来ているか？

まず「〇〇についていくつか教えていただいてよろしいでしょうか？」という質問をして、お客様から「質問をする許可」を得ているでしょうか？。
お客様の許可を得ず、一方的に話を展開する、質問をはじめる営業職が多くいますが、まずは必ず「質問をする許可」を得ましょう。そのうえで、自分の仮説が正しかったかどうかを検証します。その答えを聞いたら次に、人によって解釈が異なる言葉やキーワードについては「〇〇とおっしゃいますと？具体的にはどういうことでしょうか？」とさらに質問を重ねて、お客様の思考を具体化していくのです。

小さなYESを重ねているか？

具体化出来たら「つまり〇〇ということでしょうか？」とお客様の考えを確認します。多くの営業職がこの工程を行っておらず、自己解釈で完結させています。
お客様から伺った内容の要約なので、基本的には「YES」が返ってくるはずです。自分の思い込みや先入観により認識に齟齬が発生していた場合は、ここで防ぐことが出来るのです。「YES」＝「合意」です。一つ一つ丁寧に合意を積み重ねることを意識させましょう。

こうして質問を重ね、お客様の考えや、思考がわかると、はじめて「質の高い提案」ができるのです。

顧客理解とは相手の何を知ることなのか？

お客様に「この商品は、自分にとってメリットがある」と思ってもらうためには、お客様の価値基準に合わせた提案が必要です。質問を重ね、相手をより深く知ることでそれが可能になります。 お客様が「何を大切にしているのか」を知ることで、何を提案したら「心を動かすことができるのか」がわかります。

関係性が出来ていないお客様の場合は、感情についても質問してみましょう。「その時、どんな気持ちだったのか」という質問は、お客様の価値観に近い情報が含まれている可能性が高いです。自分の価値観に合う事柄であればポジティブな感情になりますし、合わなければネガティブな感情が残るでしょう。

科学的なエビデンスを知る

ここでベースになるのは、脳科学です。
ヒトは感情の動いた事象を記憶として留める仕組みがあります。過去を回想していると、当時の脳に近い状態の反応を示します。これにより、脳は錯覚を起こし、相手に対して古くからの知り合いであったかのような親近感を覚えるのです。

また、感情を想起させることで扁桃体を震わせることができます。扁桃体が震えることで、今この瞬間も記憶に残りやすくなるのです。脳の特性を理解したうえで、効果的な質問にすることにより、相手の感情を動かす（=扁桃体を震わせる）ことができれば、成果にも顕著な変化が表れるはずです！

社内コミュニケーションやプライベートへの応用

これらのスキルを活かすことができるのは、営業の場面に限ったことではありません。
なぜなら、「質問をする」ということ自体が、相手との関係性をより深めることにもつながるからです。友人や同僚・後輩や自身のコミュニティーに加わった方などと、より親密になりたい場合、ある程度の自己開示も重要ですが、相手のことについて質問をすることが「あなたのことをもっと知りたい・仲良くなりたい」という意思表示にもなります。

ビジネスコミュニケーションならエルティヴィーの研修！

いかがでしょうか。
このように”顧客（相手）を理解する”ということのポイントを押さえて指導していらっしゃいますか？

エルティヴィーでは、脳科学の根拠を取り入れたコミュニケーション能力を向上させる研修を提供しています。営業の場面だけではなく、社内コミュニケーション、プライベートでも活用できるポータブルスキルを従業員に提供することで、彼らのＷｅｌｌ－Ｂｅｉｎｇな未来を支援しませんか？

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