現場では聞けない研修講師の声をお届けする本シリーズ、今回は藤本真之講師にインタビューをしてみました。講師になろうと思ったきっかけや、講師として働く中での苦い経験についても語っていただきます!
きっかけは「あこがれ」
もともとはいちセールスマンとして営業の仕事をしていたのですが、がんばっても全く成果が出ず途方に暮れていました。そんなときにエルティヴィー(当時はホロスブレインズ)の研修を受け、講師の方を見て「この人のようになりたい!」と感じたんです。そこで研修内容を実践してみると、あっという間に社内のトップセールスになり、5年間で営業部長まで社内最速で昇進。まさに人生を変えた研修でした。
昇進する中で社内教育も担当するようになったのですが、思うようにスタッフの成長をサポートできなくて……。やっぱり自分でやるのと人に教えるのは別だな、と痛感しました。そこで講師としてのあり方やスキルを学ぼうと、研修講師になる勉強を始めたんです。
未熟さや慢心を乗り越えていく
あるクリスマスイブの日、これまで担当してきた企業様で次回以降の登壇を断られたとの知らせを受け、大変ショックでした。落ち込みながらも自身で振り返ってみると、たしかに独りよがりになっている部分があったなと。参加者の学びを最優先にするという心掛けが足りていなかった、登壇回数が増えたことによる慢心があったと猛省しました。
また、今でも忘れられないのは、退職の意思を固めている受講者が1名いるクラスを担当したときのことです。事前に人事部よりそれとなく話を聞いていたので、研修中も気にかけていました。予想通り、研修に前向きな姿勢ではなくグループ内にもよくない影響を与えているようでした。休憩中などにフォローできればよかったのですが、当時の私にはそこまでの余裕がなく。他のベテラン講師ならもっとうまくやれたのでは……とも考えてしまいますね。
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成功だけでなく多くの挫折も味わってきた藤本講師。しかし、転んでもタダでは起きません。後編では、こうした経験を自身の成長に繋げてきた藤本講師の研修テクニックをうかがいます!