
著作者:freepik
なぜ多くの管理職がマネジメントに専念できず、プレイングマネージャーとして業務を行わなければいけないのでしょうか?その答えの一つに「人材不足」が挙げられるのではないでしょうか。
生産年齢人口が減少の一途を辿る現在において、新たな人材の確保は容易ではありません。管理職は今いる人材の能力開発を行い、生産性の高い組織を創る、そして、自身の能力も引き上げなければ、組織の限界という壁に直面することでしょう。
管理職の能力を最大化させるために「今」必要な5つの対策
対策案1)新しいリーダーシップのあり方を身につける
対策案2)心理的安全性を確保し、コミュニケーションを取りやすい環境を整備する
対策案3)ジェネレーションギャップを受け入れ、理解を深める
対策案4) 実行可能な指導・育成スキルを身につける
対策案5) 隙間時間を活用できる”制度の整備”と”アウトプットの仕組み化”
管理職の能力を最大化させるために「今」必要な5つの対策(前編)では5つの課題のうち3つについて、それぞれの課題に応じて研修を活用した対策案を考えてきました。後半では、残る2つの課題「教育・指導スキルの不足」と「自己研鑽の時間と費用の不足」について対策案を考えていきます。
“課題に応じた研修”を通して解決のヒントを手に入れよう!
【対策案4】
4)指導・育成スキルの不足 ⇀ 実行可能な指導・育成スキルを身につける
一般的に指導スキルというと「ティーチング」と「コーチング」を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。
現在の管理職が若手だったころは、新入社員研修や階層別研修を企業が導入し始めた時期でもあり、業務指導はOJTが主流だった時代背景があります。そのため、現在の管理職はティーチングを主体として教育を受けてきた世代でもあります。当社の研修を受講される方々からお話を伺うと、そういった過去の経験から、自身も指示型マネジメントで、ティーチングが主軸になっていると、認識されている方が多くいらっしゃいます。
しかし、時代の変化と共に、管理職に与えられる業務も増え、OJTに介入できる時間にも限りがあるため、主体的な活動を行える部下を育てる必要が生じてきました。自ら考え、行動できる部下を育成するには、部下の思考を引き出しながら育てる「コーチング」を主軸とすることをお勧めします。
当社のコーチング研修では、ティーチングとコーチングの違いを理解し、部下の成長を促すための効果的なコーチングフレームと、なぜコーチングが有効なのかを「脳科学」の視点から「ヒトのトリセツ」として学びます。
具体的には、忙しい現場でも10分間で取り入れることが出来る「カジュアルコーチングフレーム」について学習・実践し、部下の自主性を引き出すアプローチを身につけます。また、管理職同士でコーチングを実践し合うワークを設けることで、実際の業務で活用しやすい形に落とし込みます。これにより、部下の自発的な成長を支援し、組織全体の能力向上につなげます。
【課題5】
5)自己研鑽の時間と費用の不足 ⇀ 隙間時間を活用できる”制度の整備”と”アウトプットの仕組み化”
管理職が自身に不足していると認識する知識やスキルを学ぶ機会を提供するために、「マイクロラーニング制度」を導入・検討してみてはいかがでしょうか。
これは、短時間で学べるeラーニングなどの動画教材を活用し、日常業務の合間に学習できる環境を整える施策です。しかし、インプットだけでは知識コレクターが増えるばかりで実践的ではありません。マイクロラーニングで学習した内容について”アウトプットする機会”を事前に設けておく、例えば学んだ内容を実践する場として社内勉強会を設けることで、学んだ知識を実務で活用できるようにすることも大切です。
企業側が学習支援制度を充実させ、研修費用の補助や受講時間の確保を行うことで、「学び」へのハードルを下げることができます。加えて、自分に足りないと自覚している課題の解決策を”自分で選択”して学習することで、より一層能動的な学びにつながり、その姿勢は部下の手本にもなります。その結果、管理職のスキル向上を促進し、組織全体のパフォーマンス向上につながります。
時代の変化に対応する管理職を育成する
しかし、現実的にはプレイングマネージャーの「業務過多」という問題があります。
企業としては、組織体系の変更、業務分担の変更なども状況に合わせて行う必要があるのではないでしょうか。また、管理職も、自身を取り巻く課題をしっかりと分析し、解決するために必要な能力を主体的に向上させる必要もあります。
現在、ビジネスを取り巻く環境が日々目まぐるしく変転する予測困難なVUCA時代だと言われています。固定した考えにとらわれることなく柔軟な発想で、変化や新たな要求に対して素早く適応することが益々求められる時代になるのではないでしょうか。
管理職としての能力を更に引き上げ、適切な判断を行い、組織を成長に導くためにも、「管理職を取り巻く現状の課題」を解決する研修を導入してみませんか。
当社では、脳科学の根拠を用いて「ビジネスにおける人と人のコミュニケーションの課題」を解決するための各種研修をご用意しております。
企業ごとに異なる課題に対応するため、当社ではパッケージ型の研修ではなくカスタマイズ型の研修をご提供しております。
お困りごとやご相談ごとがございましたら、ぜひ一度お気軽にお問合せください。