前回の記事はこちら> 記憶をつかさどる脳の「海馬」は、鍛えると成長するという素晴らしい組織である反面、ストレスで委縮してしまいます。記憶力アップのために脳に良い生活のコツを2回にわたってお話しています。 前回は、メンタル面で「脳にストレスを与えない」ポイントについてお話しました。後編では、食事と行動の面での注意点について解説します。
食事の改善で記憶力アップ
食事の内容も脳の働きに大きく関係してきます。バランスの良い食生活で、記憶力アップを目指しましょう ①脂肪の摂りすぎに注意 脂肪の多いエサを食べたマウスは、短期記憶力が大幅に損なわれるという研究結果が発表されています。脂肪の摂りすぎには要注意! 脂っぽいものが食べたくなった時は玄米を食べると、玄米に含まれる「ガンマ・オリザノール」という成分がその欲求を押さえてくれるので玄米がおすすめです。 ②青魚で脳を活性化 サンマやイワシ、サバなどの青魚に含まれるDHAは脳細胞を活性化させ、EPAは血液をサラサラにします。積極的に食べるようにしましょう。毎日食べるのが理想的ですが難しければサプリメントなどで摂るのもよいかもしれません。 ③アラキドン酸で不安を和らげる 豚肉や牛肉の赤身やレバーには「アラキドン酸」というアミノ酸が豊富に含まれています。この「アラキドン酸」はアナンダマイドという、心の不安を和らげる物質に変わります。 お肉は食べすぎると健康に良くないイメージがありますが、それは動物性の脂肪を摂取しすぎた場合。お肉を適切な量食べることで、ストレスの軽減になるのです。アナンダマイドは認知症の予防にもなるので積極的に食事に取り入れたいですね。 ④チョコレートで海馬の機能を高める チョコレートの国ごとの摂取量と、ノーベル賞の国ごとの受賞数には相関性があるという論文があります。チョコレートを食べたからノーベル賞が取れる…というわけにはいきませんが、チョコレートの原料となるカカオには、海馬の機能を高める作用があります。ミルクチョコレートではなく、カカオ分の高いチョコレートがおすすめです。
日々の行動で記憶力アップ
最後に、行動面でのポイントです。 ①素早く動く有酸素運動 適度な運動は健康に重要ですが、脳の活性化には有酸素運動がおすすめです。有酸素運動は血行を良くし、脳に酸素が送り込まれます。酸素が送り込まれることで、損なわれた記憶力が回復します。有酸素運動の中でも、素早く動くボクシングや空手などが特に海馬によい影響を与えます。 ②座っている時間は短く 長時間座っていると、足腰によくない、健康に良くないという話は以前から言われています。ところが、体だけでなく脳にも悪影響があることが最近わかってきました。 長時間座っている人の脳を調べると記憶に関係する部分が薄くなっている傾向があることが明らかになったのです。 デスクワークが多く、日中座っている時間が多いという方は要注意!最近は、会議は立ってする、という会社もあるようです。健康にも良いですし、会議の時間も短くなります。ライフスタイルを見直して、座っている時間を短くするようにしてみましょう。 記憶力をアップさせる暮らし方のコツ、いかがでしたか?今すぐ実行できるものもありますので、是非トライしてみてくださいね。
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