昨今、「若者は、「思考力」が低下している(「思考力」が弱い)」などと、よく耳にします。
思考力の低下が引き起こす損害
そもそも『思考力』とは、どのような『力』なのでしょうか?
簡単に言うと「考える力」のことです。
ただし、考えるといっても、学生時代の勉強のようにあらかじめ答えがあるものについて考えるのではなく、答えがひとつではない問題に対して解決していく力と言われています。
つまり、「答えのない問題に取り組む力」、すなわち「生産性を高め、ビジネスで活躍するために必要とされる力」となります。特に、昨今は「先が見えない(見えづらい)時代」ともいわれているため、「自分自身で考え、行動し解決していく力」が多くのシーンで必要とされているのです。
では、必要不可欠な力であるのに、なぜ思考力が育っていないのでしょうか?
どうやったら育つのでしょうか?
そこで、今回は「思考力が低下している要因」と「思考力を高めるためのポイント」について書いていきたいと思います。
脳疲労が思考力の低下に関わっている
思考力と脳には、密接な関係があります。
特に脳の「前頭前野」の働き・そして「脳の疲労(脳疲労)」が大きく関わっていると言われています。
前頭前野とは、「考える」「記憶する」「アイデアを出す」「感情をコントロールする」「判断する」「応用する」などを行う、ヒトをヒトらしくする重要な脳の部位です。
「考える」機能をさらに大まかに分けると
①浅く考える機能
②深く考える機能
③ぼんやりと考える機能
の3つがあります。
例えば大量の情報に触れ続けることなどで脳疲労を起こすと、「浅く考える機能(反射的に情報を処理する)」ばかりを使ってしまい、「深く考えたり」「ぼんやりと考える」機能を使わなくなってしまうそうです。
特に昨今の研究では、「ぼんやりと考える機能」が脳にとって非常に重要な役割を持つこともわかって来ているそうです。
「ぼんやりと考える」ことで、情報の分析や整理を行い、その人らしい思考を醸成できると言われています。
思考力が低下している要因
一番の要因は、「世の中が便利になったこと」と言われています。
自分からアクションを起こさなくても大量の情報が入ってくる時代になりました。その中でも、皆さんも普段何気なく使っている「スマートフォン」です。以前は、何か調べようと思えば「図書館に行って調べたり」「みんなで相談しながら答えを探したり」しましたよね。また、以前と比べて、現代人は本などでしっかりと文章を読む習慣がなくなってきているともいわれています。文章を読むことで、頭の中で物語のイメージ(絵)を描いたりすることがとても重要ともいわれています。
しかし、現在は、どうでしょうか?
すべての情報(答え)は手の中つまり「スマートフォンの中」にありますよね。苦労しなくてもなんでも手に入ってしまうのです。
楽に情報が得られる結果、「スマートフォン」への依存度が高まり、情報過多状態で脳疲労を起こし、前頭前野の「浅く考える機能」ばかりを使ってしまっているそうです。
思考力を高めるためには
今後ますます必要とされる「思考力」。
では、思考力を高めるためにはどうすればよいでしょうか?
①スマートフォンとの付き合い方を考える
②本に触れる・文章をしっかりと読む
③自然に触れる(キャンプなどのアウトドア活動)
④様々なことに興味を持つ
⑤人と接する(コミュニケーションを多くとる)
などがあります。
オンとオフを自ら作り出し、深く考えたりじっくりと考える時間を作ることで、
本来人が持っている「思考力」は回復・成長していきます。
ぜひ、思考力を高めたいという方は、お試しください。
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