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記憶を定着させるコツ!エビングハウスの忘却曲線とは?

学生の頃、テストの前日に詰め込むように暗記をしたものの…テストが終わって暫くすると全くその内容が思い出せない、なんて経験はありませんか?皆さんご承知の通り、人は忘れる生き物です。実はその「忘れ方」には法則性があり、ルールを理解した上できちんとアプローチすれば、記憶をしっかりとどめておくことができるのです! 今回はドイツのヘルマン・エビングハウスの発表した「エビングハウスの忘却曲線」を元に、忘却を防ぐために有効なアプローチについてご紹介します。

人は意味のないことはすぐ忘れてしまう

エビングハウスの忘却曲線というのは、人に無意味な音節を記憶させ、時間経過によってそれがどれだけ忘却されていくかを数値化したグラフです。グラフによると、人は20分後には42%、1日後には67%、31日後には79%の内容を忘れるそうです。 この結果、どう思われますか?「すぐ忘れちゃうものだな」「意外と覚えていられるんだな」…いずれにせよ、時がたつにつれ「記憶」が薄れていくことは確かですよね。

記憶率を保持するための復習法

記憶が欠けていくことを防ぐために不可欠な「復習」にピントを絞って考えていきましょう。 覚えたばかりで文字通り丸暗記できた!という状態を100%とします。この時から記憶はエビングハウスの忘却曲線に従ってどんどんと抜け落ちていってしまいます。 学習後24時間以内に10分間の復習を行えば、記憶率は再び100%まで回復します。次の復習を1週間以内にするならたった5分、その次は1ヶ月以内に2~4分行うだけで記憶率は再び100%へと戻ります。 記憶は復習を繰り返すほどカンタンに、かつ覚えた情報を強く留めておけます。復習の頻度は上記の通り、合計たった19分の復習学習をすれば記憶をキープできるのであれば、やらない手はありません! ここで一つ疑問点が…エビングハウスの忘却曲線のグラフのポイントは「覚える対象が無意味」であること。普通に考えて、日常生活で全く無意味な文字の羅列を記憶することなどありませんし、意味があるなしでは覚えやすさも大分違いますよね。 例えば、ただ4ケタの数字を記憶するのと、できごとと結びついた歴史の年号とでは大違い。次は「意味」にフォーカスして、記憶を維持するためのアプローチに迫ってみましょう!

記憶はふるいにかけられていく

人は何を覚えて、何を忘れるのか、どうやって選んでいるのでしょうか。ここで着目したいのは、エビングハウスの忘却曲線における忘れ方の変化です。 最初の20分で42%と半分ちかく一気に忘れるのに対し、後の忘れ方はかなり緩やかなものとなっていますよね。ここで発生しているのが「記憶のふるい分け」です。 人は情報を無意味に記憶しつづけることはできません。思いだす時、それは必ずイメージとともに思い出されます。 それが例え無意味なことだとしても同じです。このケースの場合、最初の42%が完全に無意味な情報として忘れられたとしても、残りの58%はなんらかの意味付けが本人の中でなされて記憶されているのです。 ぱっと見て無意味な音節だとしても、自分の知っている単語やリズム、音階などに当てはめてしまえば、人はそれを「意味あるもの」として記憶できます。そういった小さな取っ掛かりがあって、はじめて人は記憶を引き出すことができるのです。 その取っ掛かりのイメージと記憶の結びつきをより強くし、思い出しをカンタンにする行為が復習です。人が日常的に引き出すような知識や、実践的に用いる知識が定着しやすいのも、この結びつきがより強くなりやすいからだと言えます。 「知識が身につく」という昔からある言い回しは、実はとても科学的!皆さんもエビングハウスの忘却曲線に従って、効率的な復習をしてみてはいかがですか?

エルティヴィーでは、脳の特徴を活用して覚えたい情報を長期記憶にとどめるための「記憶術」の研修を法人様向けの2日間研修としてご用意しています。社員の資格取得の推進のみならず、生産性の向上にも結び付く新しいアプローチの研修です。どんな内容なのかな?と気になった方はお気軽に当社までお問い合わせください。

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